研究責任者あいさつ

岐阜大学工学部 インフラマネジメント技術研究センター

特任教授  六郷 恵哲

 

〇インフラの維持管理への様々な要望

 橋梁やトンネルをはじめとする社会基盤インフラをいつまでも安全快適に使いたい。限られた予算を上手に活用してインフラを効率よく維持管理したい。能力が生かされ,確実でやりがいのある維持管理の仕事をしたい。維持管理の産業を育て,地域や日本の一層の活性化に役立てたい。インフラの維持管理を担当する自治体や企業の維持管理技術者のニーズを,もっと知りたい,もっと知ってほしい。新技術の導入に有効な仕組みや方法を明確にし,関係者で共有したい。このように,よりよい維持管理について,様々な立場からの様々な要望があります。  

〇岐阜大学の研究プロジェクトにおける取組

 内閣府主導のSIP「戦略的イノベーション創造プログラム」の中に,「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」の分野があり,平成26年から維持管理技術の研究開発が活発に行われています。地方自治体等におけるSIP維持管理技術の利用,すなわち社会実装を促すために追加公募が行われ,岐阜大学の研究プロジェクトも採択されました。  岐阜大学の研究プロジェクト「使いたくなるSIP維持管理技術のMEネットワークによる実装」では,SIP維持管理技術に関する説明会やフィールド試験や講演会等を行い,技術の開発者からの説明や意見交換をつうじて,岐阜県内の維持管理技術者の方々にSIP維持管理技術の内容を理解していただきます。開発者の方々には,岐阜県内といった地域からのニーズを知っていただき,使いやすい技術の開発に役立てていただきます。維持管理に関する様々な要望や新技術が使われにくい理由を互いに理解し,対策を一緒に考え,新技術の利用のための障壁を低くすることを目指します。  この研究プロジェクトへのご支援,ご協力を賜りますよう,お願い申し上げます。