岐阜大学SIP新技術実装支援活動は,2022年3月末をもって,休止します。
新規の行事予定はありません。
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レジリエントなインフラの構築に向けたアイデア -コンクリート工学分野を中心に-
講師:六郷恵哲(岐阜大学名誉教授)
令和2年6月25日(木)14:30~16:00
この技術講演会は、岐阜県生コンクリート工業組合の第20回技術研究発表会に合わせて開催されたものです。同工組は生コン技術大会に応募する論文選考を兼ねて技術研究発表会を隔年で開催しており、それに合わせて技術講演会を併催しています。今年は、新型コロナウィルス感染症対策として、技術研究発表会の規模を縮小して開催することにし、技術講演会はオンラインによるWebセミナーとなりました。同工組がWebセミナーを開くのは初めてであり、Webセミナーではリアルタイム配信だけでなく、動画サイトの「YouTube」によるオンデマンド配信も行い、受講者の都合の良い時間に視聴できるよう配慮されています。
技術講演会は、岐阜大学の六郷恵哲名誉教授による「レジリエントなインフラの構築に向けたアイデア〜コンクリート工学分野を中心に~」の演題で、岐阜大学構内からリモートでの講演が行われました。新たな試みとして、講演資料は自動音声機能を使って読み上げられ、示されたパワーポイントの内容について、六郷教授が補足解説する形式が採用されました。
講演内容は「災害に強くしなやかなインフラを造るためのアイデアについて考える」で、六郷教授から、高靭性モルタル(HPFRCC)の実装、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)で取り組んだロボットを用いた橋梁点検などが紹介されました。また、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、人との接触や移動の減少、社会的距離の確保が求められる社会になる中で、今後は少人化、遠隔操作の技術が拡大すると指摘されました。これまでは、コンクリート分野の新技術の多くはニーズ解決型だったが、これからは課題を解決するための組み合わせ方を示す「ニーズとシーズのマッチングが非常に重要になる」とし、マッチングに向けたアイデアを構想する重要性が説明されました。
当日の講演用資料
コンクリート新聞(2020年7月2日)の記事
岐阜大学では,岐阜高専環境都市工学科1学年の「シビルエンジニアリング入門」の授業の一環として,インフラミュージアムの見学と高専を卒業して岐阜大学で学ぶ学生達との意見交換の場を提供しました。
岐阜高専からの参加者は42名(女子学生21名),岐阜大学からは博士後期課程より1名,学部から3名(4年1名,3年2名)が参加しました。
引率された岐阜高専の吉村教授から「シビルエンジニアリング入門の授業で行っているトンネル現場や橋梁架設現場の見学と関連した知識習得ができるので,とても貴重な見学です。岐阜大学で学ぶ高専卒業生との意見交換やアドバイスは,高専卒業後の就職以外の選択肢としての「大学への編入」も具体的に理解できるので,とても有益な授業となりました。」とのお礼の言葉もいただきました。岐阜高専からの見学の記事は,岐阜高専のホームページにも掲載されています。
日 時 令和元年12月12日(木)13:00~16:00
滋賀県大津市では,新技術(ドローン,ロボットカメラ)を活用した橋梁点検の有効性を検証するため,実証試験を実施しました。岐阜大学では,この実証試験の実施を支援しました。 大津市では,今回の試験結果について本年度中に有効性の検証し,次年度には検証結果を踏まえ,橋梁点検ロボット技術のさらなる有効活用を図る予定です。
日 時 令和元年11月21~22日(一般公開日22日) 対象橋梁 富川橋(大津市大石富川一丁目) 橋長 33.15m(3径間) 上部工 3径間ゲルバー式RC桁橋 下部工 逆T式橋台2基,壁式橋脚2基 竣 工 1938年(昭和13年) 適用示方書 1926年(大正15年)
岐阜大学インフラマネジメント技術研究センターでは,木下幸治准教授が中心となって,JICA長期研修員の特別実習プログラムの一環として,各務原大橋でのロボット技術を活用した橋梁点検実習および,岐阜大学でのインフラミュージアム見学とメンテナンスエキスパート養成講座の視察を実施しました。ここでは,各務原大橋でのロボット技術を活用した橋梁点検実習について報告します。
岐阜大学SIP実装プロジェクトでは第6回報告会を開催し,「ロボット技術を活用した各務原大橋の定期点検結果の報告」というテーマで,平成30年10月~平成31年1月に実施した橋梁点検ロボットを活用した各務原大橋の定期点検成果について,詳細に報告させていただきました。
岐阜大学SIP実装プロジェクトでは第5回報告会を開催しました。 この報告会は,「SIPインフラ新技術地域実装活動報告書~地域のインフラ維持管理の今後に向けて~」を主体とした報告会であり,その報告書は参加者全員に配布させていただきました。
岐阜大学SIP実装プロジェクトでは,平成29年度に以下のような活動を実施した。
各務原大橋(長大PC橋)にて,5種類のロボット技術のフィールド試験を開催した(開催日:4/12,参加者:160名)。旧揖斐川橋梁(トラス橋)にて,2機種の橋梁点検ロボットカメラのフィールド試験を開催した(10/4,80名)。各務原大橋にて,超大型橋梁点検車(AB1400X)のフィールド試験を開催した(1/17,90名)。ロボット技術の性能確認試験(11/6~30,各務原大橋),堤防点検技術のフィールド試験(5/30,6/5,10/11~12,揖斐川堤防),ポール型打検機のフィール試験(10/27,美山第三トンネル)を行った。
工学部附属インフラマネジメント技術研究センターと自治体との連携強化を目的として,各務原市(7/6)ならびに美濃市(6/1)と交流協定を締結した。美濃市の下橋(建設後55年,RC橋)をロボット技術のフィールド試験場として利用できることになった。
自治体が管理する長大コンクリート橋の点検にロボット技術を取り入れることを目指して,大学関係者,岐阜県コンサルタンツ協会,国土交通省,岐阜県などからの参加を得て委員会を組織し,「ロボット技術を取り入れた橋梁点検指針(案)」を作成した。
「プレストレストコンクリート(PC)橋」,「鋼鈑桁端部」,「トンネル断面」からなる構造物モデルを「インフラミュージアム」と名付け,設置記念式典(8/21,220名)を開催した。「鋼鈑桁端部モデル」上に「床版モデル」を設置した。見学者は半年間で約千名である。
岐阜大学SIP実装プロジェクトのホームページに,活動の案内と報告を掲載した。活動の成果を,査読付き論文1件,国際会議論文2件,雑誌報告1件,雑誌記事2件,口頭発表3件,講演会等での話題提供18件,その他1件として公表した。 これらの活動については,これまで2回の 報告会(6/28,8/21)等で一部報告している。今回の第4回報告会には179名の技術者が参加し,「橋梁点検へのロボット技術の取り入れを目指して」をテーマに,「ロボット技術を取り入れた橋梁点検指針(案)」の内容と各務原大橋等で試用したロボット技術を紹介し,質疑応答や活発な意見交換を実施した。
大型橋梁点検車の性能確認見学会のご報告
岐阜大学SIP実装プロジェクト 研究代表 六郷 恵哲
岐阜大学では「使いたくなるSIP維持管理技術のMEネットワークによる実装(岐阜大学SIP実装)」という研究課題で活動し,「ロボット技術を取り入れた橋梁点検指針(案)」の検討を行なっています。平成30年度には各務原大橋(管理者:各務原市)で,この指針を活用した橋梁点検の実施を検討しています。 この橋梁点検では,技術者の近接目視作業での大型橋梁点検車の利用も検討しています。各務原大橋は,車道端部から歩道地覆先端までの距離が4.9mと広く,従来型の大型点検車(BT400)の適用が困難なため,最近導入された懐幅5.0mを有する大型橋梁点検車の適用を検討しています。 見学会には雨にもかかわらず橋梁維持管理関係者92名の方々に参加いただき,大型橋梁点検車の性能確認を行ない,見学終了後に熱心な意見交換を行ないました。
フィールド試験では,主催者側研究責任者の挨拶に続き,車両開発者側から車両の技術説明が行なわれました。 その後,2班に分かれて,橋面での車両見学と桁下での作業状況見学を行いました。この車両のプラットフォームには,「各務原大橋点検検討会」ワーキンググループから岐阜大学ME(メンテナンス・エキスパート)の取得者である古澤栄二氏(株式会社テイコク)と溝部美幸氏(株式会社ユニオン)に同乗していただき,次年度の近接目視点検の作業計画を念頭におき,実務者の視点から稼動性能の確認を行い,効率的に橋梁点検作業が行えることを確認していただきました。
見学会の詳細は,性能確認計画書を参照してください。
岐阜大学SIP実装プロジェクトでは,SIP「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」で提案されている多くの技術について,岐阜県内での社会実装に向けてフィールド試験を実施して,その効果検証を実施しています。 今回は,一般的な橋梁点検が困難な各務原大橋について、飛行ロボットやロボットカメラ等による点検を部分的に試行することを目指し,それらの技術の精度検証を行いました。フィールド試験における取得情報の要求精度は,「ロボット技術を取り入れた橋梁点検指針(案)」の参考資料に示される精度を基本として評価し,次年度に予定されている各務原大橋の橋梁定期点検でのロボット技術の活用を検討します。
今回のフィールド試験は,各技術の点検精度の検証とともに,河川内での稼動性能の確認や点検歩掛の把握も行ないました。