岐阜大学SIP実装プロジェクトでは,平成29年度に以下のような活動を実施した。
【フィールド試験】
各務原大橋(長大PC橋)にて,5種類のロボット技術のフィールド試験を開催した(開催日:4/12,参加者:160名)。旧揖斐川橋梁(トラス橋)にて,2機種の橋梁点検ロボットカメラのフィールド試験を開催した(10/4,80名)。各務原大橋にて,超大型橋梁点検車(AB1400X)のフィールド試験を開催した(1/17,90名)。ロボット技術の性能確認試験(11/6~30,各務原大橋),堤防点検技術のフィールド試験(5/30,6/5,10/11~12,揖斐川堤防),ポール型打検機のフィール試験(10/27,美山第三トンネル)を行った。
【自治体等との連携】
工学部附属インフラマネジメント技術研究センターと自治体との連携強化を目的として,各務原市(7/6)ならびに美濃市(6/1)と交流協定を締結した。美濃市の下橋(建設後55年,RC橋)をロボット技術のフィールド試験場として利用できることになった。
【ロボット技術を取り入れた橋梁点検指針(案)】
自治体が管理する長大コンクリート橋の点検にロボット技術を取り入れることを目指して,大学関係者,岐阜県コンサルタンツ協会,国土交通省,岐阜県などからの参加を得て委員会を組織し,「ロボット技術を取り入れた橋梁点検指針(案)」を作成した。
【インフラミュージアム(構造物モデル)】
「プレストレストコンクリート(PC)橋」,「鋼鈑桁端部」,「トンネル断面」からなる構造物モデルを「インフラミュージアム」と名付け,設置記念式典(8/21,220名)を開催した。「鋼鈑桁端部モデル」上に「床版モデル」を設置した。見学者は半年間で約千名である。
【成果公表】
岐阜大学SIP実装プロジェクトのホームページに,活動の案内と報告を掲載した。活動の成果を,査読付き論文1件,国際会議論文2件,雑誌報告1件,雑誌記事2件,口頭発表3件,講演会等での話題提供18件,その他1件として公表した。 これらの活動については,これまで2回の 報告会(6/28,8/21)等で一部報告している。今回の第4回報告会には179名の技術者が参加し,「橋梁点検へのロボット技術の取り入れを目指して」をテーマに,「ロボット技術を取り入れた橋梁点検指針(案)」の内容と各務原大橋等で試用したロボット技術を紹介し,質疑応答や活発な意見交換を実施した。
日 時 平成30年3月5日(月)14:00~17:00 場 所 じゅうろくプラザ5階大会議室 主 催 岐阜大学工学部附属インフラマネジメント技術研究センター (公財)岐阜県建設研究センター
当日配布した冊子のPDFデータ ⇒(1/2) (2/2)
Ⅰ.報告会プログラム
- 全体司会 羽田野 英明
- 14:00 開会挨拶 六郷 恵哲
- 来賓挨拶 宮島 雅広(岐阜県県土整備部土木技監)
- 来賓挨拶 藤野 陽三(SIPインフラPD,横浜国立大学)
- 来賓挨拶 原田 和樹(インフラメンテナンス国民会議中部フォーラム事務局)
- 14:20 平成29年度の活動の概要 六郷 恵哲
- 14:35 インフラミュージアムのその後 -床版と盛土- 木下 幸治
- 14:50 作成中の「ロボット技術を取入れた橋梁点検指針(案)」-内容と適用-
- 矢島 賢治(GCCA),古澤 栄二(GCCA),溝部 美幸(GCCA)
- 15:30 休 憩
- 15:40 各務原大橋等で試用したロボット技術 -全体と具体例の紹介-
- 羽田野 英明,沢崎 直之(富士通),南出 重克(ジビル調査設計)
- 16:25 全体の討議 羽田野 英明
- 閉会挨拶 八嶋 厚
- 17:00 閉会