SIP技術情報

滋賀県大津市でロボット技術を利用した橋梁点検の実証試験

 滋賀県大津市では,新技術(ドローン,ロボットカメラ)を活用した橋梁点検の有効性を検証するため,実証試験を実施しました。岐阜大学では,この実証試験の実施を支援しました。 大津市では,今回の試験結果について本年度中に有効性の検証し,次年度には検証結果を踏まえ,橋梁点検ロボット技術のさらなる有効活用を図る予定です。

日  時 令和元年11月21~22日(一般公開日22日) 対象橋梁 富川橋(大津市大石富川一丁目)       橋長 33.15m(3径間) 上部工 3径間ゲルバー式RC桁橋 下部工 逆T式橋台2基,壁式橋脚2基 竣 工 1938年(昭和13年) 適用示方書 1926年(大正15年)

  • 写真-1 橋梁全景(上流側)
  • 写真-2 橋面状況
  • 写真-3 大津市長による実証試験の説明
  • 写真-4 岐阜大学より実証試験の講評
  • 写真-5 ドローンカメラによる点検状況
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  • 写真-6 ドローンカメラの機能説明
  • 写真-7 ロボットカメラによる点検
  • 写真-8 ロボットカメラの機能説明
この実証試験の2日目(11/22)は一般公開され,以下のような報道が行われました。

SIP技術情報 大野和則 20161215 紹介部

SIPの技術情報

技術名称:橋梁の打音検査ならびに近接目視を代替する飛行ロボットシステムの研究開発
研究責任者:大野 和則(東北大学)

技術の概要

球殻を有する飛行ロボットを用いた橋梁点検技術である。球殻は直径960mm程度であり,狭隘な桁間へ進入し橋梁点検調査が可能な技術である。添架管がある場合でも進入可能な場合には,添架管が調査の妨げとなる桁下からの調査とは異なり,確実に点検が可能である。最大風速10m/secでも飛行可能であり,山岳部特有の谷地形のような風の強い地域でも適用可能である。

岐阜大学SIP実装プロジェクトでの活動

平成28年11月5日の第1回説明会で技術説明を実施し,11月29日に岐阜市内の長良川に渡河する千鳥橋(橋長215.5m,幅員9.6m,1969年完成の三径間連続鈑桁橋,1988年完成の三径間連続鋼箱桁橋)にてフィールド試験を実施し,技術の検証を実施しました。

  • 写真-1 球殻を有する飛行ロボット
  • 写真-2 狭隘空間で稼動する飛行ロボット

詳細な技術内容については【PDF】を参照してください。