岐阜大学SIP実装プロジェクトでは,平成28年度の活動として,4回の説明会(14SIP技術),5回のフィールド試験(7SIP技術),および3件の調査研究を実施しました。その活動成果に関する第1回報告会を,平成29年3月10日(金)に152名の技術者が参加して実施しました。 会 場: じゅうろくプラザ5階大会議室 主 催: 岐阜大学工学部附属インフラマネジメント技術研究センター,(公財)岐阜県建設研究センター プログラム: (1)開会挨拶と活動概要 六郷 恵哲 (2)来賓挨拶 宗宮裕雄(岐阜県 県土整備部 土木技監) (3)SIP「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」における出口戦略 岡田 有策(SIPインフラ・サブPD,慶応義塾大学) - 技術報告 - (4)SIP技術「舗装と盛土構造の点検・診断自動化技術の開発」の実装への取組みから分かったこと 八嶋 厚,村田 芳信,苅谷 敬三 - 活動報告 - (5)SIP維持管理技術の説明会とフィールド試験から分かったこと 沢田 和秀,六郷 恵哲,森本 博昭 (6)新技術実装の障害と対策に関するヒアリングから 六郷 恵哲,羽田野 英明 (7)「地域のひと」に優しい技術のデザイン-技術に対するニーズとは 古澤 栄二(テイコク),牧野 徹(大日コンサルタント),國枝 稔 (8)建設過程がわかる構造物モデルの製作 國枝 稔,木下 幸治,八嶋 厚 (9)意見交換 (10)まとめと閉会挨拶 八嶋 厚
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SIP新技術を活用した橋梁点検のフィールド試験を実施(2月22日)
内閣府が進める「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一つ「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」において,岐阜大学は「使いたくなるSIP維持管理技術のMEネットワークによる実装(岐阜大学SIP実装)」という研究課題で活動しています。その活動の一環として,SIP「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」で提案されている多くの新技術について,岐阜県内での社会実装に向けた絞込みを行い,説明会やフィールド試験で効果を検証することとしています。 今回,第5回のフィールド試験を,美濃市役所のご協力を得て,平成29年2月22日(水)に実施しました。 対象とした技術 ① 近接目視・打音検査等を用いた飛行ロボットによる点検システムの研究開発 開発責任者:和田 秀樹(新日本非破壊検査株式会社) ② 橋梁・トンネル打音点検飛行ロボットシステムの研究開発 開発責任者:西沢俊広(日本電気株式会社) ③ 橋梁点検ロボットカメラ等機器を用いたモニタリングシステムの創生 開発責任者:藤原保久(三井住友建設株式会社) フィールド試験は,美濃市の下橋(橋長180.2m,RC単純T桁橋8連)を対象として,77名もの多数の技術者が参加して実施されました。参加者は,橋梁点検に関する最新の3技術の利用状況を見学し,岐阜県内等におけるSIP新技術の実装に向けての活発な意見交換を行ないました。 新聞記事はこちらを参照してください。中日新聞(Web版 2017/2/13 掲載)
各務原市でUAVによる橋梁点検性能の確認・調査を実施
各務原市では,最近の性能向上が著しいUAV を使って,法定点検が義務付けられた橋梁の点検に活用することができれば,近い将来に点検費用の圧縮や点検時間の短縮を図れるのではないかと考え,岐阜県建設コンサルタンツ協会に呼びかけ,試験飛行会を実施しました。 試験飛行会は,平成29年2月14日(火)に,木曽川に架かる各務原大橋(写真ー1.橋長594m,PC10径間連続フィンバック橋)を対象として,岐阜県建設コンサルタンツ協会員が所有する5基のUAVが参加して行なわれました。 岐阜大学SIP実装プロジェクトからは,研究責任者の六郷名誉教授をはじめ4名の研究者がオブザーバーとして参加し,協会員が実業務で利用しているUAVの橋梁点検への適用に関する性能確認に立ち会いました。 現状のUAVによる橋梁点検への利用については,橋梁への近接撮影(写真-2)という観点で克服すべき課題があるものの,橋梁点検の事前調査には十分適用可能であるとの印象を受けました。橋梁近接のために独自のプロペラガード(写真-3)等の工夫をしたり,UAVに温度センサー(写真-4)を搭載しコンクリート面の浮き点検したりするチームもあり,協会員の橋梁点検へのUAV活用への積極性が感じられました。SIPで開発中のインフラ維持管理技術の実装については,このような新技術に対して積極的な自治体や地元企業の協力が不可欠であると感じました。
大型除草機械による堤防モニタリングシステムのフィールド試験を完了(2月8日)
内閣府が進める「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一つ「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」において,岐阜大学は「使いたくなるSIP維持管理技術のMEネットワークによる実装(岐阜大学SIP実装)」という研究課題で活動しています。その活動の一環として,SIP「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」で提案されている多くの新技術について,岐阜県内での社会実装に向けた絞込みを行い,説明会やフィールド試験で効果を検証することとしています。 今回,第4回のフィールド試験を,国土交通省木曽川上流河川事務所のご協力を得て,平成29年2月8日(水)に実施しました。 対象とした技術 大型除草機械によるモグラ(小動物)穴の面的検出システム 開発者:鈴木清(朝日航洋株式会社) フィールド試験は,岐阜県大垣市の揖斐川右岸(右岸 43.0~43.8k 川裏付近)で,45名の河川関係の技術者(堤防管理者,建設会社,建設コンサルタント,技術開発者,研究者など)が参加して実施しました。三次元計測機器を国土交通省が所有する大型除草機械の後部に取り付け,除草作業と同時に堤防の変状を計測する状況を,参加者が見学し,岐阜県内等における本SIP新技術の実装に向けての活発な意見交換を行ないました。
舗装・盛土点検のSIP新技術のフィールド試験を完了(1月31日)
岐阜大学SIP実装プロジェクトでは,「使いたくなるSIP維持管理技術のMEネットワークによる実装」活動の第3回フィールド試験として,平成29年1月31日(月)に一般県道214号養老赤坂線(養老町飯田地内)にて実証試験中のSIP新技術を,18名の技術者がその技術の稼働状況や詳細機器構成などを見学しました。 実証試験では,SIP維持管理技術の開発者が,FWDと組み合わせたハイブリッド計測システムを用いて,舗装下10mまでの盛土状況の健全性を診断しました。現場では,開発者やメンテナンスアドバイザー(MA)やオブザーバーが,岐阜県内等におけるSIP新技術の利用に向けての活発な意見交換を行ないました。
対象とした技術
舗装と盛土構造の点検・診断自動化技術の開発 開発者:八嶋厚,村田芳信(岐阜大学)
高速走行型非接触レーダーによるトンネル覆工点検(第2回フィールド試験 2017/1/16)
岐阜大学SIP実装プロジェクトでは,「使いたくなるSIP維持管理技術のMEネットワークによる実装」の活動の一環として,平成29年1月16日(月)に一般県道根尾谷汲大野線小鹿トンネルにて35名の技術者が参加して,第2回フィールド試験を実施しました。 フィールド試験では,SIP維持管理技術の開発者が,高速走行型非接触レーダーによるトンネル覆工点検の実演を実施し,開発者やメンテナンスアドバイザー(MA),オブザーバーが活発な意見交換を行い,岐阜県内等におけるSIP新技術の利用に向けての意見交換などを行ないました。
議事次第
- 開会挨拶/六郷恵哲(岐阜大学)
- 高速走行型非接触レーダーによるトンネル覆工の内部欠陥点検技術と統合型診断システムの開発/安田亨(パシフィックコンサルタンツ)
- 意見交換
活動報告(第4回説明会)
岐阜大学SIP実装プロジェクトでは,「使いたくなるSIP維持管理技術のMEネットワークによる実装」の活動の一環として,平成29年1月13日(金)に岐阜大学サテライト教室(JR岐阜駅前)にて55名の技術者が参加して,第4回説明会を実施しました。 説明会では,SIP維持管理技術の開発者からの説明を聞き,開発者やメンテナンスアドバイザー(MA),オブザーバーが活発な意見交換を行い,岐阜県内等におけるSIP新技術の利用に向けての意見交換や技術の改良提案などを行ないました。
議事次第
- 開会挨拶と進め方等の説明/六郷 恵哲(岐阜大学)
- 学習型打音解析技術の研究開発/村川 正宏(産業技術総合研究所)
- 傾斜センサー付き打込み式水位計による表層崩壊の予測・検知方法の実証試験/荘司 泰敬(応用地質)
- 二輪型マルチコプタを用いたジオタグ付近接画像を取得可能な橋梁点検支援ロボットシステムの研究開発/羽田 芳朗(富士通)
- 舗装と盛土構造の点検・診断自動化技術の開発/村田芳信(岐阜大学)
- 全体討議
- 講評と閉会挨拶/八嶋 厚(岐阜大学)
SIP技術情報 大野和則 20161215 紹介部
SIPの技術情報
技術名称:橋梁の打音検査ならびに近接目視を代替する飛行ロボットシステムの研究開発
研究責任者:大野 和則(東北大学)
技術の概要
球殻を有する飛行ロボットを用いた橋梁点検技術である。球殻は直径960mm程度であり,狭隘な桁間へ進入し橋梁点検調査が可能な技術である。添架管がある場合でも進入可能な場合には,添架管が調査の妨げとなる桁下からの調査とは異なり,確実に点検が可能である。最大風速10m/secでも飛行可能であり,山岳部特有の谷地形のような風の強い地域でも適用可能である。
岐阜大学SIP実装プロジェクトでの活動
平成28年11月5日の第1回説明会で技術説明を実施し,11月29日に岐阜市内の長良川に渡河する千鳥橋(橋長215.5m,幅員9.6m,1969年完成の三径間連続鈑桁橋,1988年完成の三径間連続鋼箱桁橋)にてフィールド試験を実施し,技術の検証を実施しました。
詳細な技術内容については【PDF】を参照してください。
活動報告(第3回説明会)
岐阜大学SIP実装プロジェクトでは,「使いたくなるSIP維持管理技術のMEネットワークによる実装」の活動の一環として,平成28年12月7日(水)にじゅうろくプラザ(JR岐阜駅前)にて54名の技術者が参加して,第3回説明会を実施しました。 説明会では,SIP維持管理技術の開発者からの説明を聞き,開発者やメンテナンスアドバイザー(MA),オブザーバーが活発な意見交換を行い,岐阜県内等におけるSIP新技術の利用に向けての意見交換や技術の改良提案などを行ないました。
議事次第
- 開会挨拶と進め方等の説明/六郷 恵哲(岐阜大学)
- 橋梁・トンネル点検用打音検査飛行ロボットシステムの研究開発/西沢 俊広(日本電気)
- ALB(航空レーザ測深機)による洗掘状況の把握/宮作 尚宏(パスコ)
- 高精度かつ高効率で人工構造物の経年変位をモニタリングする技術/村田 稔(日本電気)
- 衛星SARによる地盤および構造物の変状を広域かつ早期に検知する変位モニタリング手法の開発/佐藤 弘行(国土技術政策総合研究所)
- 全体討議
- 講評と閉会挨拶/八嶋 厚(岐阜大学)
活動報告(第1回フィールド試験)
岐阜大学SIP実装プロジェクトでは,「使いたくなるSIP維持管理技術のMEネットワークによる実装」の活動の一環として,平成28年11月29日(火)に岐阜市内の千鳥橋にて42名の技術者が参加して,第1回フィールド試験を実施しました。 フィールド試験では,SIP維持管理技術の開発者が,飛行ロボットによる橋梁点検の実演を実施し,開発者やメンテナンスアドバイザー(MA),オブザーバーが活発な意見交換を行い,岐阜県内等におけるSIP新技術の利用に向けての意見交換や技術の改良提案などを行ないました。
議事次第
- 開会挨拶/六郷恵哲,沢田和秀(岐阜大学)
- 橋梁の打音検査ならびに近接目視を代替する飛行ロボットシステムの研究開発/横江政和(千代田コンサルタント)
- 意見交換